忘れもしない、大学1学期目のある授業で起こったこと。
アメリカの大学では教授と生徒が授業を作り上げる光景が普通でした。アメリカ人の生徒はとても積極的に手を挙げて発言します。クラスへの参加が成績にも含まれるからです。
そんな中、教室でたった1人の留学生として授業で発言できるようになるまでの私の挑戦を書いていきます。
1. 留学時代の私の挑戦
2. 留学生としてアメリカの教室で喋ることは最初は誰でも怖い
3. 留学から一年後
4. 授業で発言できるようになるまでにやったこと
5. 授業の発言、成功例と成功した理由
大学留学時代の私の挑戦
私の「授業で発言できるようになるまで」の挑戦は長かったです。
忘れもしない、大学で初めてとったある授業のこと。教授が何かを私に聞きました。
当時の私は、もはや教授が何を聞いてきたのか分からないレベルの英語力でした。そして答えられるだけの英語力がない。
もちろん答えられませんでした。
「他に何か意見は?」
教授が何かを理解し話題を変えました。他のアメリカ人学生がすぐに手を挙げて何かを言っています。
恥ずかしかったです。冷や汗が出ました。教室に座っているだけで緊張状態でした。
このとき私は思いました。
「私も発言できるようになりたい。自分にも意見があると伝えたい。」
留学生としてアメリカの教室で喋ることは最初は誰でも怖い
留学生が自分1人の教室内で手を挙げて、アメリカ人教授に指され、何人かのアメリカ人生徒が自分の方に振り向いた状態で
さあ喋りましょう!なんて、いや〜スリルあるう英語できないのに
でも、できないことをできるようにしなきゃアメリカで暮らせないと思った。
留学当初はアメリカで自分ができないことしか数えられなかった。
でもアメリカに住む人間ができることを私も同じようにできるようになりたかった。
言語を操れないのはものすごいハンデだ。意見があっても伝えられない。
悔しかった。
私は、自分の頭で考えることを放棄しているような人間じゃない。
伝える意見はある。あとは英語できればいいんだろ。
やってやる
すごく燃えた。
留学生としてアメリカの授業でアメリカ人に囲まれながら発言することは容易ではない。
だけどできないことをそのままにしてそれでOKな、挑戦しようともしない留学生になりたくなかった。
言語の壁を言い訳にするな。ひたすらそう自分に言い聞かせた。
留学してから一年後
初めて取った授業で私に質問をしたあの時の教授の別のクラスを取ることになった。
ある日の授業の後、私は教授のところに話しにいった。
「私に授業で質問してください。」
その教授は優しくて、私のことを覚えていたので私に質問しないようにしているのが分かったからだ。
だけどあれから1年たった。何もしないで1年過ごしてきたわけじゃない。
1年前の私とは違うんだぜえ!!!ということを言いにいった。自分にとって新しい挑戦に繋がると思った。
私の次に教授と話そうと並んでいたアメリカ人学生が私と教授の会話を聞いていて、それがきっかけで仲良くなった。
挑戦中、一回だけ他のアメリカ人学生に笑われた。あー1回で良かった。
笑わせとけ。頑張ってる人間を笑う人間はほっておこう。時間の無駄。
ということで、
授業で発言できるようになるまでにやった6つのこと
- 予習
留学生がアメリカ人と同等に並ぶにはアメリカ人の2倍勉強するだけじゃ足りないです。最初は上手くできないことが続いても、予習してトライし続けることをやめないことが大事です。知識がないと発言もできないから。
- 考える前に手を挙げろ
手挙げて発言するまでが一番怖いんですが、考えすぎると余計怖くなるだけです。
多くのことがやるまでが怖くてやってみたら「あ、こんなもんか」というものばかりです。もう、やっちゃえよ!と言いたい。
失敗しても、人ってそんなに自分の失敗なんて覚えていません。
- 場数
経験って何にも変えがたいものだと思う。「やるまでが怖かったけどやってみて成功した」っていう経験が積み重なるにつれ次に繋がって自信に繋がる。だから考える前に手を挙げて、場数を踏むことが成功への一番の近道。
- 授業は発言するもの、自分が勉強してきたことを披露する場所と考える
目の前で繰り広げられるアメリカ人学生達の議論を「聞くものとして捉えるか参加するものとして捉えるか」で授業から学べることが変わります。
何事も、自分から関わっていくかどうかが全て。そう捉えることで「自分の意見を持つ」ということが鍛えられる。
- 発言するチャンスを常に伺う
最初は頭の中で何回も言うことを復唱して「間違った英語じゃないか、通じるのか」とドキドキしてる内に授業が進んで結局言えないままということも続くと思います。「今だ!」というタイミングを狙っているうちに絶対にチャンスは来る。大事なのは瞬発力。
- 英語力
考えながら喋れるか?が授業の発言のキーだと思った。トライしつづける内に言うことを考えてから喋りだす方法は限度があると思った。スピーキングは全て頭の中で瞬間的に作る英作文だ。
最初の頃は「今日も授業で言えなかったこと」を書いた。書き続けた。そしてぶつぶつ言いながら練習した。
最後に私の成功例を聞いてくれ
- 成功例1
ある日の授業、教授が
「では前回の授業の復習から入りましょう。先週の授業で何を学びましたか?私はこれについて喋りました。これの解決策は何でしたか?」と質問した。
誰も答えなかった。
「え?ほんとに?」と思った。いつも「喋らせて喋らせて!」と言わんばかりに手をあげるアメリカ人が?
私は答えを持っていた。教授が言うことをノートに取っていたので一語一句教授が言った通りの答えを持っていた。
クラスは沈黙状態だった。
手を挙げて発言した。
"Miss Ellie K! Thank you very much"
教授はお茶目な人で"thank you"と神に感謝をする仕草をした。教授がノートに何かを書き込んでいる。「発言したからポイント+3」というような記録だ。クラスへの参加も私の成績に含まれる。
アメリカ人が誰も答えられなかったことを、クラスでたった1人の留学生が答えられた。何コレ最高気持ちいい
やった!やってやった!!!
私が答えた内容から先週の復習が始まった。授業が進んだ。発言して良かった、と心から思った。
- 成功例2
ある日はPTSDの治療法の授業の日、教授が話さなかった治療法があった。手を挙げて「XXXXは効果的だと私は思うんですが、ここに含まれていないのは何故ですか?」
と聞いたら教授に
「ミスEllie K、このクラスルームにはそれが何だか知らない生徒も何人かいます。それが何というものか説明していただけますか?」と言われた。
"OH SHIT"と思ったが説明した。
他のアメリカ人学生が私に質問をする。
私が答える
それに対して他の学生が私に更に質問をする。
私がまた答える
「Ah! ミスEllie K、クラスルームを少しの間乗っ取ってくれてありがとう」 とまたお茶目に教授は言って私が質問した治療法の良い点、悪い点を話し始めた。
今書いたことを自分ができたなんて自分でも信じられなかったけどどうやらできたみたいです。
「授業で発言できるようになるまで」の最後の一言
私がこの挑戦から学んだことは「できたらいいのに」が「できた」に変わったときの気持ち良さです。これを読んでいる授業で発言したい留学生がその感覚をいつか味わう助けに少しでもなれれば嬉しいです。
Ellie